高齢者住まい看取り研修に参加しました
- sakuraenitii
- 2022年10月29日
- 読了時間: 4分



橋本伊都在宅医療介護連携支援センターの研修に参加してきました。
今回の研修は
「高齢者住まい看取り研修」です。
その内容は・・・。
初めてのVR体験。
でかいVRマスクを装着してヘッドフォンをつけて。
そしたら目の前に全く違う世界が360度で広がります。
まるで今、自分が体験しているみたいな。
今回見せてもらったのは
①救急医療における心肺蘇生
90歳がん末期の高齢者の視点で救急医療を一人称で体験する。
心臓が止まってしまっている状態から電気ショックされて・・・。
実際に痛みがあるわけではないのですが、「ドン」って来た瞬間はかなりの衝撃でした・・・。止めてほしいって思ったのは私だけではなかったはず。
②認知症の女性が、デイサービスの送迎を受けてます。その女性の視点です。
車から降りるように言われるのですが、その車は高層ビルほど高いところにあって、下りたら落ちます!
それなのに、職員さんと思われる人たちは笑顔で下ろそうとするのです。
「私をどうするのですか」
そんな女性の気持ちを体感しました。
車から降りたら、高いところなのに危険すぎる。でも周りの人は「大丈夫だから、下りましょう」って笑顔で勧めます。
その笑顔に違和感だし、何が何だか分からないし、不安だし。助けてほしい。そう感じました。
怖いから差し出してくれた手を振り払ったら「介護抵抗」
大声を出したら「暴言」
嫌だって言って暴れたら「暴力」になるのでしょうか。
普段の介護業務を振り返ってみました・・・。
③レビー小体病の幻視について
レビー小体病当事者である女性がシナリオを作成、演技指導、映像チェックを行っています。
彼女の見える幻視はすごくリアルで、そこに男性が立ってたり、座ってたり。犬が走ったり、テーブルの上に小さな蛇。ケーキに虫などなど。
リアルにいろんな物が見えます。
その人によって見え方などは個人差があるようですが、こんなにしっかり見えてるんだ~ってことに驚きです。
その見えているものが本物なのか、自分だけ見えているものなのかは、分からないそうです。(確かに、あれだけしっかり見えてたら区別つかないと思いました。)
自分には見えているのに、周囲の人は見えないから、見えている人の気持ちを分かってくれなくて・・・。
もう少し私が何を見えてて、何に驚いてて、何に困っているのか聞いてほしいって思いました。頭ごなしに否定されると嫌な感じになるかもです。
④「姪と息子」 家族の対話
最後の看取りについて、家族の意見が食い違う場合~。
ACPについて考えさせられるお話です。
ご本人の希望を聞いていた姪と施設の職員。その方が入院して最後をどこでどんな形で迎えたいのかについて、息子さんと議論になります。息子さんは直接何も聞いていないため、病院での治療を望みますが、ご本人はそれは望んでいなかった・・・。
これもよくあるお話です。
ご家族の思いとご本人の思いが違い、家族の間でも意見が食い違い。
そんな時、どうしたらいいのだろう。
ちゃんとご本人の意思を代弁することができているのだろうか?
改めて、今までのことを振り返り、そしてこれからのことも考えました。
ご本人の希望・意思を代弁するためには、事前準備がとても大切ですね。
ACPについては一人でできることではなく、チームとして取り組むこと。
周りを巻き込んでいかなくては・・・と改めて実感です。
⑤生きとし生けるもの
104歳のおばあちゃんが施設で家族に見守られて、静かになくなっていく体験です。
これについては、ただただ感動!のみです。
リアルにあった出来事なので、短いドキュメンタリー映画(15分ほど)を見ている感じなのですが、それがVRなので、すごくリアルでその世界に感情移入してしまいました。
最期を看取るために奮闘してくれている施設の職員さん。おばあちゃんのことを大切に思っている家族。そしてとてもかわいいおばあちゃん。
長い間施設に入所されていたようで、施設の職員さんも既に家族のようで。
とても暖かみのある看取りでした。
泣けました・・・。
今回のこの研修に参加させていただいて、とても勉強になりました。
普段とは一風違った形の勉強で、いろんなことを我が事として実感することができました。より身に付いたと思います。
可能でしたらたくさんの人にこんな機会を作ってもらえたら。
たくさんの人達に勉強してもらえたら。
それが一番の感想です。
(どうやらこのVRの機械はとても高いようなので、なかなか難しいと思いますが)
毎日、仕事に追われつつ、時々こんな感じで研修に参加させてもらうとまたまた私自身のモチベーションも上がります😍
これからも色んな研修に参加予定です♪
最後に、少し心に残った言葉
樹木希林さんの言葉で
「死ぬときぐらい好きにさせてよ」
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